もん9歳ポコ7歳 阿波~室戸桂浜取材の旅(前編) で のぼる階段
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2025年8月、もんちゃん9歳、ポコちゃんが7歳の年の夏休みは表彰式の予定などがありませんでした。ここ数年続けている夏の長期旅行に行かないのも寂しいので、来たる 灯台絵画コンクール(燈光会)・坂本龍馬コンクール(北海道坂本龍馬記念館)の題材探しとディティール追及のため、現地に行って実物を確認して空気と雰囲気を感じてくることにしました。
また、日本開闢の伝承を確認するため、始まりの地を巡って古代史を辿ってみるというフィールドワークをしてきます。
こちらは目的地の前、前半のお話です。後半のお話は
準備中です、もう少々お待ちを。
行きの行程
1日目:奈良・春日大社・東大寺→神戸泊
3日目:阿波史跡・室戸岬→天草泊
2日目:須磨シーワールド・淡路島史跡→徳島泊
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室戸岬の室戸灯台と、龍馬も見たであろう月夜の桂浜を目的地に、おのころ島~淡路~阿波と日本神話を巡る旅をしてきました。6泊7日、車の旅の往路の記録。上記旅行記プログラムの内容を詳しく書き綴っていきますので、どうぞお付き合いください。
1日目 0km ~ 358km 奈良公園・春日大社・東大寺 ~ 424km 神戸泊
E1A新東名を西に進み、亀山PAでランチ休憩したのち名阪国道に乗りΩカーブを超えた先の天理ICで降ります。すぐ右折して北上し、しばらく進むと奈良公園付近に到着します。南側の駐車場に停め、徒歩で奈良公園を散策します。
奈良公園からは西に進み宝来ICで第二阪奈道路に乗り、阿波座Jctで阪神高速3号神戸線に乗り換えたら京橋ICで降り、元町近くの宿に泊まります。
奈良公園・春日大社・東大寺 奈良県 奈良市
まずは、奈良公園へ行ったよ。駐車場予約してたけど、結構空いてた。
春日大社から回ったよ、鹿がいてビックリ!鹿せんべいあげたけど、怖かった
東大寺で大仏を見たよ、デカい!柱の穴も通ってみたよ、楽しかった…んだけど、
とにかく広いし暑いし、臭いも気になるし。準備と対策が大事だね
亀山PAでランチ休憩をします。伊勢うどんがあったのでこれを注文したもんちゃん。以前食べてブニブニ食感が気に入り、またこれを食べることができて嬉しそうです。天理ICで降りて右折ししばらく北上すると奈良公園に着きます。
日曜日の奈良公園の駐車場、結構混むらしいので今回は駐車場の予約をしてみました。駐車場探しで貴重な観光時間を浪費するのはホントもったいないので、確実に行きましょう。1750円前払いはちょっと嫌な金額ではありますが、安心がこの値段で買えるのなら許容できますね。春日大社の南側に車を停め、まずは徒歩で春日大社へ向かいます。
奈良の鹿は日本人が分かる、という情報を知り気になっていたもんポコ二人。鹿と挨拶を交わすことを目標に、奈良公園に入りました。八月の強い陽射しは公園の木々によって遮られているので、徒歩でもなんとかなりました。小路を進んでいると、一頭の鹿を発見!そんなに大きくない鹿が単独でいたので、怖がることもなく興味津々です。
上の禰宜道(かみのねぎみち)を通り、金龍神社と夫婦大國社を過ぎ、本宮神社遥拝所に鳴雷神社の辺りから石灯籠がずらりと並びます。これを御間道と言い、日本で最初に燈籠が並べられた参道とのことです。さて、春日大社が見えてきました。
春日大社は四柱の祭神を祀っており、武甕槌命、経津主命、天児屋根命、比売神がそれぞれ第一殿~第四殿に鎮座されている、と書かれています。別料金で本殿の近くまで行ける特別参拝もありますが、目の前まで行けるわけではないので今回は拝殿からの参拝に留め、いつの日か経津主神の謎を解いた暁には近くまで赴き、その旨を報告したいと祈りました。
春日大社で交通安全ステッカーを買い、東大寺に向け歩きます。鹿が多くなってきました。鹿せんべいをあげたくて仕方ないもんポコ。道端のせんべい売りのおばちゃんから購入するやいなや、鹿が寄ってきます。鹿せんべいをくれる人だと分かるとグイグイ寄せてきます。一度目は興味が勝りせんべいをあげたもんポコでしたが、その圧に負けもういいとママに返します。一旦中断しようとせんべいをしまおうとすると、よこせと言わんばかりにシャツの裾に嚙みついてくる鹿たち。もう全部あげちゃえと鹿せんべいを食べさせた後に残ったのはシャツの裾にべっちょりと着いたせんべいカスと、ひとときの安堵感でした。
東大寺南大門の手前は広場と商店街、少なくなった日陰には人も鹿もたくさんいてケッコウ混み混みです。お辞儀をする鹿を見て喜ぶもんポコですが、結構歩いているので冷たいジュースで一休みです。鹿も店先の水やミストで涼を取っています。足元に気を付けながら進むと巨大な南大門が現れました!
東大寺に入り、日陰と冷房で生き返りました。拝観料を払ったら大仏殿へ向かいます!Don't sit on the stepsと書かれた看板とそこに座り込む外国人の間を抜けて、見えてきました奈良の大仏!デカい!! 横から、後ろからの姿も重厚です。ぐるりと回ると人が集まる柱があります。この穴を通り抜けると無病息災・願望成就と言われています。この穴は大仏様の鼻の孔と同じ大きさのようで、鬼門除けとも言われているみたいです。
大仏殿を後にし、駐車場まで戻ります。広大な奈良公園ですから、駐車場まで2km弱、30分弱の徒歩移動が必要です。とは言えすでにここまで暑い中歩き続けてきたので、かなり厳しいミッションです。鹿に手持ちのお菓子をあげようとして叱られている大陸人とかも邪魔くさい!途中、自販機を見つけたときの喜びたるや。結構な列ができていました。
1日目の宿泊地 神戸市 元町
初日の宿は神戸元町メリケンパークホテルだよ。
夕食は南京町…ではなくホテルおススメの居酒屋に行ったんだ
シマアジの刺身の美味しさと、天つゆと日本酒の相性を知ってしまった
ここまで423km移動したよ
宝来ICから阪奈道路に乗り阪神高速で元町まで行きます。しかしながらいわゆる首都高速ってどうしてPAが全然ないのでしょう?作るスペースがないのは分かりますが、渋滞頻発地帯なんだから駆け込めるトイレを用意しといてくれないと困ります。そんな危機的状況のなか、ホテルに着きました。
荷物を置いて一息ついたら、外にお出掛けします。定番の南京町はすぐそこです。どこで食べようかなんてお店を探してみたものの、グイグイ来る客引きのおばちゃんのプレッシャーが嫌で決めかねていました。雰囲気は良いんですよね。中華って、アベレージが高いので当たりのお店を引くのも稀だったりします。
ホテルでもらっておいた『おススメ食事処マップ』を頼って、海鮮系の居酒屋に入ることにしました。居心地よし、味よし、メニューのラインナップ良しで当たりを引けました。
壁のメニューに書かれている『おばけ』が気になったもんちゃん。気になったら試す!注文してみました。雪のように真っ白でふわふわした見た目のそれは、クジラのヒレの部位なんだとか。皮と皮下脂肪の間を尾羽毛(おばけ)と言うってAIも説明してくれてるけど?酢味噌との相性も良く、さっぱり系の珍味でした。
日本酒の品揃えも良いこの店、豆鰺(ジンダゴ)の唐揚げや天麩羅を注文したのならそれに合う日本酒は何かと探したくなるのも旅の醍醐味です!細かい情報が知り得ない、銘柄のみでの注文です。ヒントは値段と一言紹介くらいですから、センサーの感度が要求されます。これが楽しい。
日本酒を頼みつつ、刺身も鱸(スズキ)とシマアジを追加、パパの好物です。シマアジの美味しさを知ってしまったもんちゃん、さらに天つゆと日本酒は香りの相性がいいことを発見したようです。父が喜んで飲みながら食べる理由を共感できた、恐るべきセンスの9歳児です!あと11年、早く一緒に飲みたいと願う父でした。
2日目 424km ~ 432km 須磨シーワールド ~500km 淡路島各所 ~ 602km 徳島泊
元町からR2で須磨シーワールドへ。須磨ICでE93第二神明に乗り名谷Jct~垂水Jctを経てで神戸淡路鳴門自動車道、つまりは明石海峡大橋を渡ります。淡路SAに寄り、伊弉諾神宮~おのころ島神社~諭鶴羽神社を回って徳島に泊まるというコースです。
須磨シーワールド 兵庫県 神戸市須磨区
須磨シーワールドに来ました、当日券は正午から販売?事情持ちは大丈夫だったけど、焦ったよ
須磨水族館をリニューアルして、とにかく立派なイルカとシャチのスタジアムがスゴイ!
水族館エリアもすごく綺麗になった。タッチプールではエイに触れるよ、かなり珍しい
スタジアムではシャチが容赦なく水をぶっかけてた、一緒に楽しむタイプのショーだね
須磨シーワールドは一年前にリニューアルした新しい水族館です。4年前の2021年、もんちゃんが5歳の時に天草は御所浦島の表彰式に参加するときに寄ったのはリニューアル前の須磨水族館でした。まじめな展示で水族館好きには刺さりやすい資料要素強めの展示でしたが、リニューアル後はかなりエンタメに振ったスタイルに変貌しましたね。
ついて驚いたのが『当日券の販売は午後から』という信じられないアナウンス。こちらは障害者手帳持ちなので窓口対面がデフォルトですから、事前購入は不可。スタッフに聞いたらこういう特殊なケースのみ窓口で対応しているとのこと、助かりました。
窓口では対応してくれましたが、窓口対応ではない子供の入館券は事前にオンラインで買えと嫌味を言われる始末。値段も子供一人1800円と相当強気なので、須磨水族館を超えてなければ怒っちゃいますよ…。
入口から敷地内に足を踏み入れると、目の前には巨大なスタジアムが私の視界を遮ります。そして反対を見ても、また巨大なスタジアムが!双子の巨人に挟まれたような、このインパクトは圧巻の一言。高い値段も納得です。シャチのスタジアム、イルカのスタジアム、水族館棟と三つ横並びになっているので、奥の水族館棟に向かいます。
AQUALIVEと書かれた建物に着くと、静かで落ち着いた空間に癒されます。モノトーンの空間に植物の緑と滝の白が鮮やかに映える傾斜した通路を進むと、滝の裏から洞窟に入ったような演出でまず見せてくれるのが淡水魚。オオサンショウウオやヤマメ・イワナなどの魚が渓流の幽玄な清涼感を醸します、涼しくて気持ちいい!目線チョイ上までの壁で無駄に迂回させる順路は、頭上は広く、エリアごとに独立した演出で区切れる効果があり感心です、巧いねぇ。
干潟を抜けるとカブトガニに会いました、男児が好きなオモチャみたいでカワイイ!浅瀬の岩場、アマモ場、海底のタコやナマコなどの定番に癒されつつ、クラゲコーナーに突入。水クラゲの鏡面風な展示は不思議な奥行き感を演出しています。水クラゲは通常4個の四葉のクローバーのような模様が傘についていますが、中には数のちがうものもいます。いち早く探すのが我が家の密かな競争なのです。6個模様を見つけたもんちゃんの勝ちでした!
ビーチを上から見たと思ったら進めば横から見られるコーラルの鮮やかな世界。カラフルな熱帯魚に可愛いサイズのウミガメ、なぜか追いかけてしまいます。クマノミ、チンアナゴ、タツノオトシゴを経て着いたエイやサメの上に湾曲した大きな水槽は、自分が深海の中にいるような青が美しい世界でした。
屋上には大型の海洋生物、ウミガメ・アザラシ・ペンギンなど定番の屋外展示がありその前にタッチプールがありました。エイやサメに触れます。エイに触れるのは珍しいですね。シャチのショーを見た後に戻ってきて触りました。ぽこちゃんは結構怖がって躊躇していましたが、もんちゃんはヌルヌルの感触を楽しんでいました。
シャチのショーはとにかく水をバシャバシャと手前に座る観客に浴びせていました、客を巻き込むタイプの楽しませ方なんですが、イルカほど芸達者ではないのでこれが正解でしょう。売店では1周年アニバーサリーのTシャツを買い、昼頃ここを後にします。楽しくてデート向け・家族サービス向けの派手な水族館に生まれ変わっていましたね。個人的には須磨水族館時代の海洋資料博物館路線のまじめな展示が好きではありますが、まだ知らぬ人たちに、海の世界の魅力へ誘う門戸を開く入口として成功したリニューアルだと思います。
伊弉諾神宮 兵庫県 淡路市
淡路SAには明石海峡大橋のケーブル断面模型があったよ、こんなに太いんだね!
伊弉諾神宮は、天照や素戔嗚が生まれた後で伊弉諾様が役目を終えて落ち着いた場所なんだ。
古事記だと滋賀の多賀大社だけど、日本書紀では淡路の州に幽宮を構えたってなってるよ
国ができるまでのお話は、伊弉諾と伊弉冉の活躍と悲劇の物語。追憶の旅の、幕が上がる!
須磨ICから高速に乗り、明石海峡大橋を渡り本州とは一旦バイバイします。淡路島に上陸してすぐの淡路SAに寄りました、ランチ休憩です。ですが、混みすぎていてここでランチを食べるのは断念しました。でも明石海峡大橋の全体を眺められるここからの景色は最高です。そして傍には円形の幾何学パズルのようなオブジェクトが。よくみたら橋のメインケーブルの断面図でした。
ケーブルの直径112cm、ポコちゃんくらいの太さにもんポコ二人は信じられない様子で、日本の技術に感動していました。
伊弉諾神宮に着きました。伊弉諾様が神として十分働いたのちに隠居した場所、らしいです。というのは、琵琶湖のほとりにある多賀大社も同様の伝承があり、多賀に幽宮(かくれのみや)を構え余生を過ごしたと。日本書紀と伊弉諾神宮入り口付近の『国生み伝承』によれば【淡路島の多賀の神域に幽宮を構えた】とありますが、古事記では【淡海の多賀に幽宮を構えた】とあります。とはいえ、どちらが正しいかではなく、どちらもそれぞれ正しいとするそれぞれの世界線で歴史を追体験するから、研究者ではない古代史ファンの私たちは、よりたくさんのワクワクを感じられるんですよね!
こちら伊弉諾神宮は参道を進むと神門が見えてきますが、その手前左には手水舎、右手には放生の神池があり、強いカーブの反橋が架けられています。一方、多賀大社も神門手前に反橋が架けられています、太閤橋と呼ばれ、反りはこちらの方が強いです。
さて、ちょっと面白いのがその色彩というか色のまとまりで、鳥居は扁額付きの朱塗りというザ・神社のそれではなく、やや灰色がかった白い石柱を組み合わせシンプルなもので、骨のような印象を受けました。足元も軽く黄色味を帯びた明るい灰色で、参道脇に並ぶ奉納柱と燈籠のやや青味がかった灰色との対比が、夏の日差しと周囲の緑に空の青と相まってとても気持ちよく歩けます、暑いのを我慢すればですが。
二つ目の鳥居の先に反り橋があり、その先に神門が見えます。反橋を左に迂回する通路があるのはなぜでしょうか?手水舎にアクセスしやすいですけど。池は見ているだけでちょっと涼しくなりますし、鯉や亀は子供の興味を惹き飽きさせない重要なキャストですね。さて、『一宮皇太神』と書かれた扁額が掲げられた神門をくぐります、拝殿が見えてきましたが…。
拝殿は、こちらも灰色の防護ネットで覆われており、外観を見ることはできませんでした、屋根の吹き替え工事中でした。まぁ、こちらの方が貴重なのでそれはそれで良しとしないと。横に回れば立派な本殿は見られますから問題なし。夫婦の大楠、左右(さう)神社などの摂社を見つつぐるりと回って戻ります。
この伊弉諾神宮、色合いが行灯山古墳と似ていて、墓地に似た雰囲気を感じました。でもすごく落ち着く色合いで、悠久の時に色を塗るとしたらこんな色なのかなと思いました。
伊弉諾尊は黄泉の国で伊弉冉尊とあんな酷い別れ方をして、それでは悲しすぎます。この幽宮から、伊弉冉の世界で再開し仲直りできるよう、裏側からそっと祈りました。次は、その仲裁役でもある菊理媛命が居る、おのころ島神社へ向かいます!
おのころ島神社 兵庫県 南あわじ市
おのころ島神社に着きました、鳥居がとんでもない大きさだよ!
伊弉諾と伊弉冉が天沼矛で初めて作ったのがおのころ島。ここがその島?素敵!
神明造の正殿の前には出会いや絆を深める鶺鴒石という縁結びの石もあるよ。
菊理媛命も合祀されているので、日本書紀の流れの神社なのかな?
伊弉諾神宮を出て、淡路島の西海岸沿いに出たら通称『淡路サンセットライン』という景色の良い海沿いの道を湊港まで南下します。島の内側に向かって進み、高速を超えると『おのころ島神社』に到着です。巨大な赤い鳥居は道に面しているので、西側から来るとそんなに良く見えないかも?でも近くで見ると圧巻の大きさもそうなんですが、素直に思ったのは『とても綺麗だな』と。厳島神社の橙っぽい朱色ではなく、赤が強めの朱色というか朱色っぽい赤ですね。令和4年に塗り替えが行われたようです、ピカピカ。
『おのころ島』とは、伊弉諾神と伊弉冉神が天沼矛でコオロコオロとかき混ぜた雫が落ち『おのずと凝り固まって』できた最初の大地です。日本発祥の原点の一つがここです。さあ、巨大な鳥居から中に入りましょう。
鳥居をくぐると、ちょっとした宝探しです。ここの松は、三鈷の松という葉が三枚の松なんです。落ちている葉を財布に入れると金運が上がるんだとか。そこでもんちゃんが見つけたのは、その上を行く四枚葉の松の葉でした、すごいな!
手水を済ませ、階段を上がると拝殿が見えてきました。この屋根には鰹木が8本、その左右に内削ぎの千木があります。面白いのはその向こうの建物、屋根の向きが90度ずれているので、正面から千木が見えるのですよね。拝殿の屋根中央に綺麗なV型の装飾が施された感じになりカッコイイです。でも千木の内削ぎも偶数の鰹木も女神を表しているので、カッコ良さが男神を表したと解釈しておきましょうか。
参拝の前に、鶺鴒石という縁結びの石があったのでやってみます。石に結ばれた赤と白の縄を、目的に応じた方法で握ります。今の絆を深めたいなら男性が赤、女性が白の縄を握り手をつないで祈る。一人できた場合は赤➡白の順に握る。新しい出会いを授かりたいのなら、白➡赤の順に握って祈る、ということみたいです。ちなみに鶺鴒は「セキレイ」とよみます。
さて、ここおのころ島神社の御祭神は、伊弉諾尊、伊弉冉尊、菊理媛命の三柱です。菊理媛命は、日本書紀にのみ登場する、黄泉平坂を逃げ切ったところで伊弉諾と伊弉冉の仲裁をした神様です。一瞬しか登場しないし、何と告げたのかは明示されてませんが、「一日千人を消す」「なら一日千五百人産ませる」という無茶苦茶な喧嘩を鎮めた功労者です。私としては、『幽宮を構えて二人で静かに暮らしてください』だったらハッピーエンドになるのにな~と思います。
拝殿の右手には御神木が横たわる建屋があり、左の奥には八百万神社という摂社があります。さらにその先、坂を下ると安産のお砂所があるらしいです。本殿をぐるりと一周回って戻ってきたら、車に戻ります。ちなみにここからちょっと行ったところに天の浮橋と葦原国があるみたいです。暑くなくて時間があるなら行ってみてもいいかも、せっかくなので。我々は天の浮橋遥拝所から沼島を拝みに、諭鶴羽神社へ向かいます。
諭鶴羽神社 兵庫県 南あわじ市
諭鶴羽神社にやっと着いたよ!細い道を何度も曲がって登った先の駐車場に車を停めて、下りたら涼しい!
霧に覆われた幽玄な社が我々の到着を待って…ないか。ただそこにあるだけ。でもそれが大事なんだよね
本殿には伊弉冉尊と、伊弉諾の黄泉の穢れから生まれた事解之男・速玉之男が祀られてるのも珍しい。
奥にはおのころ島の有力候補である沼島を見られる天の浮橋遥拝所もあるよ、霧で見れなかったけど。
灘山本から諭鶴羽山に向けて狭い道を5kmほど登ってようやく諭鶴羽神社の駐車場に到着しました。途中、すれ違う車が来なかったのは助かりました。標高600mの諭鶴羽山の中なので、霧に包まれたこの神社はとても涼しく、さっきまで36℃だった気温を26℃まで下げた幽玄な雰囲気の中に佇む灰色の鳥居は、奥の拝殿を霧で隠していました。焦らすなぁ。
道も鳥居も周囲の木々の表皮も辺りを覆う霧もトーンの違う灰色に塗られ、植物の妙に濃い緑の葉がここを下界と異なる空間として演出していました。階段を上ると拝殿が見えます。拝殿の中には賽銭箱があり、その周りにはお守りやお札などが販売されています。交通安全ステッカーを購入しました。中も賑やかで、絵や書に色とりどりの千羽鶴はさすが諭鶴羽神社です。
諭鶴羽神社の御祭神は、伊弉冉尊(イザナミ)、事解之男、速玉之男というのも珍しいです。事解之男、速玉之男は伊弉諾神(イザナギ)が黄泉の国から戻ったときに穢れを落として生まれた神様で、感情と祓いを司る神なんだとか。伊弉冉尊を祀る神社は熊野以外では見ないので、貴重な神社です、ここに来るのも大変だし。
社殿の左の方には『神樹ゆずりは木』や『はじまりの鐘』、彌都波能賣命(みずはのめのかみ)を祀る『水神社』、『宝剣板碑群』などがあり、杠山荘の向こうに天の浮橋遥拝所があります、おのころ島とされる沼島を眺められる場所です。霧でここからは見えませんでしたが、海沿いの道から沼島は良く見えたので良いとしましょう。ここの標高は520mだそうです。
2日目の宿泊地 徳島県 徳島市
2日目の宿は徳島県庁隣の徳島グランヴィリオホテルだよ
朝食バイキングも豪華だし、渡り廊下でコンビニに行けるのは便利
本日は179km移動、ここまで602km
諭鶴羽神社を後にして、高速に乗り徳島に向かいますが、途中淡路島南PAにより夕飯を食べます。鯛塩ラーメンが旨い!玉ねぎが丸ごと一個入った淡路玉ねぎまるごと肉味噌ラーメンも美味しくてインパクト大!もんポコは肉厚キツネ讃岐うどんと山菜そばです。高くないし、十分美味しい。実はPAの方が満足度が高いので好きなんですよね。
徳島市中心部は吉野川の河口に位置するので、橋で交通が集中するという地形の影響を著しく受けるので、特に沿岸方面は動きが悪くてイライラしますね。高速を降り徳島県庁までノロノロと辿り着き、本日の宿徳島グランヴィリオホテルに到着です。市内の立派なシティホテルで、広々してて気持ちがイイです。渡り廊下の先、道路の向こうにレストランとコンビニがあります。ビールを買って本日の疲れを癒します。もんポコはアイスを食べてリフレッシュです。
翌朝は渡り廊下の先のレストランで朝食バイキングを楽しみます。メニューも豊富、実は子供はデザート系の食べ放題が嬉しいんですよね。なるべく少量で多品種を載せるのが朝食バイキングのコツかと。すぐにお腹パンパンになりますから、足りなかったらもう一回取りに行けばいいんです。子供の食べ残しも食べないといけないですし。
3日目 602km ~ 613km 阿波史跡公園 ~ 744km 室戸岬 ~ 860km 高知市泊
徳島市中心部からR318を西に進み阿波史跡公園へ。東に戻りR55を海沿いに南下して道の駅日和佐に寄りつつ室戸岬へ。R55を北西に進み、夕食を済ませた後で月夜の桂浜を見に行きます。本日の宿は高知市の市街地です。
阿波史跡公園 徳島県 徳島市
阿波史跡公園に着きました。この辺りには古墳がたくさんあるみたい。古代の邑もあるよ。
長い階段を上ると天石門別八倉比売神社があるよ、大日孁女命を祀るとても古い神社なんだ。
奥には五角形の祭壇があり、古墳の上なんだって。卑弥呼様のお墓とも言われてるの?素敵!
神社略記には重要性と謎が書かれていてビックリ!だから実際に行かないとダメなんだって。
阿波史跡公園に着いて駐車場に車を停めると、目の前に古代風の乾いた大きめの石が一列に並び、この先の空間が違う時空であると線引きをしているようです。石を端まで辿ると石垣もありましたが、この中がトイレになっていました、演出がニクイ!
石の向こうは芝生が広がり、その先に竪穴住居が二つ見えました。そこへ延びる階段に向かって早速走り出したもんポコ。
古代風の石を敷いて作られた階段を上ります。さっきから古代風って何?明るく乾いた灰色で、緑や黄色が刺さる、いわゆる古代巨石遺跡にありそうな石で、特に階段の石は断面に層が見えますので、石工が手作業で割って作ったような仕上がりでした。さて、竪穴住居に入り、意外と広いことを確認したあとは高床倉庫を見ました。近くで見ると思った以上に高いし、意外と大きいことに驚いていました。
次に山の中を頑張って進んだら八倉比売神社に到着です、参道の階段ではなく境内の右横から入りました。その奥には小さな社に続く小さな階段があり、これを登ります。すると現れたのは、石積みの五角形の祭壇です。『奥の院』と言われていますが、一説によると卑弥呼様のお墓だとか。ここ気延山自体が古墳で、もともとは山頂にあったらしいので、卑弥呼の墓の条件と合うようです。邪馬台国阿波説もあるし、興味は尽きません。
さてこの神社、正式には天石門別矢倉比賣神社と言います。天石門別、てんせきもんべつ?違うんです。これで『あめのいわとわけ』と読むのだから一気に引き込まれますね。何のことか分からない人は中腹の遊具で遊んできてね、そっちの方が楽しいよ。
私的にもどう解釈したらいいかまだ答えは出ていませんが、別に真実を暴き異説を駆逐することが目的じゃないですから。ロマンを感じられる方に乗るのがファンの楽しみ方、現地の空気を感じてそれに乗る。ニュートラルに楽しむからこそ、偏りなく受け入れて解釈できると信じています。強いて言えば、心に触れた方が正しい方、ですかね。正しい方は一つとは限らないですし。
行きには通らなかった参道の階段を下ります、結構な長さでタイヘン。実はここまでかなりの距離の山道を歩いてきましたから、かなり疲れています。駐車場手前の自販機で冷え冷えのソーダを買って回復です。下りきったところには宮谷古墳があったり、この辺りだけでも見どころは多そうです。近くにある徳島市立考古資料館には行きませんでしたが、結構気になっています。
むろと廃校水族館 高知県 室戸市
むろと廃校水族館に着きました!室戸岬に続く海岸沿いの景色はすごい気持ちイイ!
廃校を再利用した水族館で、学校の要素を上手く合わせた展示は親しみやすくて楽しい。
従来の手洗い場をタッチプールにしているのは見事。イセエビを触ったよ、ホントは食べたいけど。
もんポコの学校も統合してなくなるから、こういう皆に愛される楽しい施設になって欲しいな…
徳島からR55を南下し、県道24号を南下します。その途中、ランチ予定の志乃屋に向かいます。が、どこだ?
地方に行くときは食事と給油の場所は予め調べておかないと、次がなかったりしますから大変です。調べておいたお店は2か月前のクチコミを見ても美味しそうだったのに、貸店舗になってました。なんてこった!仕方ないのでしばらく進んで道の駅日和佐に寄りました。JR四国・牟岐線の日和佐駅が併設されており、「ホントに駅じゃん」と驚くもんポコ。近くのうどん屋でランチにしました。ちょっと待ちましたが太めのコシがシッカリした麺で出汁も美味しい、当たりのお店でした。リーズナブルな値段もありがたいです。
R55を太平洋沿いに南下するこの道はすごく気持ちよく走れます、海と空の青、山の緑、美しい!さて、室戸岬の暫く手前を右折すると、むろと廃校水族館に着きました。学校というよりも工場の跡っぽい雰囲気があります。
室戸市立椎名小学校と書かれた石碑風のものは自販機でした、巧いね。その横から入ります、かつての昇降口でしょうか?パンフレットによるとここが職員室となっております。営業時間も『登校・下校時間』と書かれており、やはりここは学校なのですね。
二階に上がる階段手前に人体模型、踊り場には習字の掲示と学校の演出は続きます。階段の先にはタッチプールがあり、これは手洗い場をプールに使いまわしていました、巧いね。貝やイセエビに触ることができました、珍しい。小学校の手洗い場なので小学生のもんポコにも触りやすい高さなのが良い。その先は一部屋懐かしい教室がそのまま残されていましたが、次の教室から本格的な展示となります。
教室と廊下の壁は取り除かれ、廊下の壁側には水槽が一列ずらりと並べられています。教室の中央には円形の大きな水槽があり、もんポコは中にいたウミガメを全方位から見ていました、なんか嬉しいようです。教室の壁側にもいくつか水槽が並べられ、セミエビなどの珍しい生き物をじっくり眺められます。また、別の円形水槽ではボラだったと思いますが餌やりもできるので、動いては集まってくる魚の群れに、ボラ使いを自称して楽しんでいました。よく見るとかわいい顔してるんですよね。
カエルアンコウなどの可愛い姿を見つつ、順路は3階へ進みます。踊り場の壁にはウミガメのはく製がスラリと並んで展示されていました。 3階は資料室となっており、今回はHONE2025ということで骨格標本の展示に力が入っております。エイの骨格とかなかなか見れないですよね、面白い!エイヒレで食べれるアレですが、軟骨なので標本化は難しく、1年かかったそうです、貴重!また、もんポコは偕老同穴(カイロウドウケツ)の標本を見れたのも嬉しかったようです、渋いね。
3F端の部屋は休憩室になっており、かつての音楽室の楽器やなぜかキックミットもあり、上段回し蹴りを綺麗に決めるもんちゃん。壁のボルダリングで遊ぶポコちゃん。この水族館は入館料も安いので、ホントちょうど良いですね。
そして外にはかつてのプールがあり、いなくなった子供の代わりにハンマーヘッドシャークやウミガメが楽しく泳いでいました。かつての生徒は、気軽に母校に帰れるのでこうして残るのは良い活用法ですね。
もんポコの学校も統合でなくなるのですが、どのように活用されるのか現時点では分かりません。東西が高校と中学、南は松林という類稀な環境は学校として使うのが最も良いのに。おかしなことにならないことを切に願います。変な生き物を集めるのではなく、愛される生き物が集まるといいなぁ。
室戸岬灯台 高知県 室戸市
室戸岬に着きました、後ろ以外は海!大海原!空と海が濃さの違いだけの青の世界は大迫力!
先っぽの灌頂ヶ浜まで歩いて行った後は、車で灯台を目指します。結構高いところにあるんだよ。
灯台自体が高くないからレンズの大きさが際立ってるね。日本一の一等レンズなんだって!
今年の灯台絵画コンテストにはこれを描くよ!去年の銅賞を超えてみせる!
むろと廃校水族館を出て少し行くと室戸岬です。駐車場に車を停め、まずは浜の方に行ってみます。海側の駐車場の脇に小路があり、浜へと続いています。
道を進む途中、岩場の間を海まで行くことができました。この辺りの岩はとても奇妙で、石柱状や石板状のものがいくつも並んでいるようです。プレートの隆起による断層露頭と呼ばれるそうです。ちょっと離れて見るのがおススメ、デカいので。
その先に進むと灌頂ヶ浜に着きます。『弘法大師が灌頂の会式をしたと伝わる浜』らしいです。仏と縁を結ぶ儀式だそうで、弘法大師の『空海』の名は、この海と空から得たのだとか。下は濃く、上は薄い青だけの景色、これがすべて。深いです。そんな味わい深い景色を堪能しました。地質的にも特徴的なところですから、海だけでなく浜もです。
次に車で山の上まで行きます、室戸岬灯台を見に。灯台と言えば海の突端にありがちな印象ですが、確かに石廊崎や爪木崎などは高いところにありますね、ここ室戸岬灯台もかなり高いところにありました。車を停めたら徒歩で近くまで行けますが、上って下って地味に距離があります。林の中を進み景色が開けてくると、道の先が曲がっているので微かに灯台の白い側面が見えてきます。
道は灯台のレンズの高さのところで行き止まりです。高いところにあるので灯台自体はそんなに高さのあるものではありません。むしろずんぐりした太い建物という印象でしたが、圧巻なのはそのレンズです、デカい!なお、高さは15.4m、水面から灯火までの高さは154.7mとのことです。
看板には~日本一の一等レンズ~と書かれています。この真っ白な灯台は下の方が円形のフロアになっていて、周囲6面に窓がありそうな可愛い姿をしています。我々が見たのは午後4時半頃でしたが、夕暮れから薄暗くなってきた頃の姿も見てみたくなりました、夕日に映えそうな気がして。
景色をバッチリ覚えて、夕暮れの色合いを想像したら、コンクールに出す絵が決まりました。この風景は間違いなく写真映えするので、絵に描くのならカメラでは写せない、色彩豊かな光の支配者として灯台を描くのが良さそうだ、と父ともんちゃんの意見が一致した瞬間でした。
3日目の宿泊地 高知県 高知市
3日目の宿は高知の繁華街にあるホテルオールウェイズだよ
夜の桂浜で月を見てきたので、寝るだけのホテルでした
本日は263km移動、ここまで865km
室戸岬灯台を出た後、道の駅キラメッセ室戸で鯨料理を食べる…予定でしたが、やや遅めのランチでうどんを食べていたこともあり、まだ早いからということで高知市街へ先に向かうことにしました。市街地にある『とりでん』という鶏焼きのお店に入りました。鶏焼き系はまずハズレがないのが良いですよね。車なのでビール無しなのは残念ですが。
食事の後は桂浜へ向かいます。天気は晴れで雲も少ない、期待できます。
桂浜の駐車場に車を停め、桂浜海のテラスを抜けて桂浜公園へ。静かできれいです。階段を上り、桂浜と書かれた石の向こうにあるのが本物の桂浜。夜なのでよく見えませんが、浜の端にある海津見神社とその手前の竜宮橋がライトアップされていました。とうとう来ましたよ、月夜の桂浜!
長めのシャッタースピードで撮った桂浜の景色は、月の明かりが空を紫がかった灰色に、雲をそれより濃い灰色に、海を藍色に染め、海津見神社を幻想的に引き立てます。素敵な色彩です。この美しい浜と決別し、この国を今一度洗濯しようと決意する坂本龍馬の姿に思いを馳せ、今年の坂本龍馬コンクールに出す絵がボンヤリと見えてきました。
さて、目的の室戸岬灯台と月夜の桂浜をその目で見てきたもんポコ。明日は日の当たる桂浜と龍馬記念館に赴きます。
更に、阿波でもディープな伊射那美神社や建布都神社、あすたむらんどに竹島水族館を含む蒲郡エリア、豊橋のんほいパークとまだまだ行き先は盛沢山!ですが、長くなったのでこのページはここまで。この続きは後編で!
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一般社団法人ピンタニーニャ・プログラミング学習協会
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